カメ吉の悲劇

LINEで送る

20140625-182352-66232916.jpg

カメ吉は私が幼稚園に通っていた頃、父が買ってきたカメさんで、我が家に来てもう23年になります。
だいぶ大きくなりました。
そんなカメ吉も壮絶な過去があるのです。
よーく画像を見るとお分かり頂けると思いますがカメ吉の甲羅には割れ目があります。

あれは今から8年前、その頃は暖かい時期だったので庭でカメ吉を飼っておりました。

そんなある日の朝、私はすでに学校へ行くため家を出発し、父が仕事に行こうと車を走らせた瞬間『バキッッ!!』

何か踏んだかな。と車を降りて父が確認するとそこにはなんと脱走したカメ吉が!!!

甲羅が割れ、血がでていました。

物凄く焦った父でしたが、それでも父は仕事に行かなくてはなりません。カメ吉を母に預け、父は仕事に。しかし母もその日はどうしてもすぐに仕事に行かなくてはいけない日でした。

小さなダンボールにカメ吉を入れ、母も泣く泣く仕事に行きました。

何も知らない私は普通に学校を終え、帰宅しました。
するとカメ吉が血を出して小さなダンボールのなかで目をつぶっているではありませんか!
でもまだカメ吉は生きていました!

母は仕事を早めに切り上げ、カメ吉を見てくれる病院を探しながら『どうしよう、どうしよう』とつぶやいていました。

すると、焦りすぎた母はいきなり人間用の塗り薬、オロナインを持って来て『人間にも効くからカメにも効くかも!』とカメ吉の傷口にオロナインを、べったべたに塗り始めました。

私は本当に大丈夫??と思いながらも動物病院に電話をしまくり、『カメはちょっと。。。』と言われ続け、諦めかけたその時に、

『あの 、カメなんですけど甲羅が割れてしまって、みていただけませんよね?』

『うちの院長はカメの専門ですよ!すぐに来てください!!』

私は奇跡が起こったと思いました。

すぐに車に乗り、カメ吉を病院へ連れて行きました。

すると、最初に対応してくれた看護師さんが、あちゃーーー!!!って顔をしました。

『なんの薬を塗ったんですか!?』

母が申し訳なさそうに、
『オロナインです。。。どうしてあげたらいいかわからなくて人間にも効くから塗っちゃいました!すみません(;_;)』

甲羅の接着が悪くなる、とオロナインをキレイに拭き取り、テーピングでぐるぐる巻きにしていました。

カメにとって、甲羅が割れるのは人間の骨が折れているのと同じ状況です。
甲羅に穴を開け、ワイヤーで固定する手術もありますがそこから細菌が入って感染症を引き起こし、死んでしまうリスクもあります。もし手術をしないとしたら食事と日光を与え、代謝を良くさせて骨をくっつけていくしかない。

ということでした。
手術のリスクは結構大きいらしいので我が家では日光を常に浴びさせる環境を作るためにライトを買って来てカメ吉に浴びせました。

すると最初は食事も取れなかったカメ吉ですが、徐々に回復を見せ、動いたり食事を取るようになりました。

あの悲劇から8年、カメ吉の甲羅には深い傷跡がありますが元気に生きてくれています。

あの日をきっかけに家族がほったらかし気味だったカメ吉を大切に大切にし始めました。

23年もうちにいれば立派な家族です。

これからも大切にしていきたいと思います!!

父にひかれたけど村山家にきてよかったと思ってもらえるように!!!